某月某日、東京に入った。
行きつけの美容院に行き、ライブに向けてばっさりと髪の毛をカットした父ちゃんなのであった。
「ベリーショートにしてください」
と言っておきながら、前髪は長めに残してください、とめんどうくさい注文をしてしまった。
けれども、美容師さん、頑張ってくださった。（パリの美容院はちょっと雑で、笑、手先の器用な東京の馴染みの美容院さんまで我慢をした甲斐があった）
結局、なんとなく、いいところに着地が出来た、と喜んでいる６２歳のかっこつけしーのおやじである。あはは。

なにせ、二年ぶりの東京なので、異世界。まるで外国人観光客のような目で東京を見ている父ちゃんなのである。東京、すげー。大都会だ。
日曜日の東京は静かだった。仕事関係の人に招かれ、夕食は、渋谷方面のイタリアンレストランで、打ち合わせをやりながら、パスタとか、ちょっとつまむことに・・・。
その人ははじめてお会いする人だったけど、丁寧な生き方をされている人だった。
ミニチュアダックスフンドと暮らしていたのだけど、２年前に病気で突然、生き別れたのだとか。その後は犬を飼うことができず、保護犬を支える活動などをされている。
話は三四郎のことになり、いろいろと相談することもできた。（犬も健康診断をしないとならないのだそうだ。秋にはやらなきゃ）
三四郎が泳いでいるインスタの動画の話になって、彼が陸地に上る瞬間はちょっと感動されたようだった。
ミニチュアダックスフンドのあの何とも言えない体形がいいんですよね、という話で、仕事よりも、サンシー話で盛り上がった二人・・・えへへ、あのダックスの体形、いいんだよなー。
安心の短足。
心配性のぼくだったが、「だって、犬なんですから」という意見で、最後は一致し、とてもきれいとは思えない川に飛び込む三四郎もありなんだ、と納得なのであった。
たしかに、「だって、犬なんだもの」

宿に戻り、ここには洗濯機があるので、まずはたまった一月分の衣類を洗濯することからはじめた。じゃぶじゃぶ。
実は福岡では、ずっと手洗いだったので、パンツとか靴下がカピカピだった。笑。
それから、パリに残っている息子とか、スタッフさんらに、SMSで秋の引っ越しの準備をお願いをした。
息子はレストランで仲良くなった先輩とつるんでいるようで、今日もおごってもらった、とぬかしておる。
レストランでつとめだして、急に新しい世界が広がったのは、楽しそうだけど、コロナも心配だし、ちゃんと勉強を続けるのだろうか、と気を揉む毎日である。
しかし、この子も若者なんだものなぁ。
たしかに、「だって、青春なんだもの」
学生アパートはまだ内見中だとかで、いい物件には学生が殺到しているみたいで、なかなか見つけられないのだとか・・・。さて、どうするのだろう。
そんな、ぼくは今日こそは、料理をしようと思っている。
いろいろと落ち着かないから、自分を落ち着かせるために、キッチンに立とうということだ。
ここの宿はキッチンが充実している。オーブンもある。
フランス料理って、やはりオーブンがあってこそ、なのである。
ぼくは人生が停滞すると、キッチンで料理に逃げる癖がある。
自分の口に合うものは、自分が一番知っているからだ。今日は、都内のスーパーに出かけ、食材を買って、自分のために料理をしてみたい。

ということで、今日も読んでくれてありがとう。
まずは、日本での生活を立て直し、残りの夏を駆け抜けてやろうと思うとります。今更なのですけれど、携帯の中に、パリを離れる時に撮影した、動画を発見しましたので、先ほど、インスタにアップしておきました。
え？　
今ごろ？
さぁ、日本に向かうよ、というメッセージをひと月遅れで、どうぞ。えへへ。

さて、そんな父ちゃんからのお知らせです。
オンライン・講演会、迫ってきました。２８日ですよ。
都内某所から、小説を一度は書いてみたい皆さまへ向けて、語りたいと思います。脱線に次ぐ脱線の末に、どこにたどり着くのか、笑いあり、涙あり、の小説教室、お楽しみに。
詳しくは、下の地球カレッジのバナーをクリックください。