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パリ最新情報「コロナ感染再拡大で悩む、子供へのワクチン接種」 Posted on 2022/07/22 Design Stories
この記事は、ワクチンを推奨する記事でも、反対する記事でもない。
フランスに暮らす筆者は、ファイザーのワクチンを3回接種済み。フランスでは12歳以上18歳未満の未成年も2回の接種がないとワクチンパスポートを取得できなかったため、その年齢層に当てはまる筆者の子供は本人と話し合い、ワクチンを2回接種させた。ワクチンパスポートが必要でない12歳以下の兄弟(小学生)にはワクチンを接種させていない。
今、また世界でコロナの感染が再爆発している状況で、自分自身の4回目接種や子供へワクチン接種について考えを巡らせる日々だ。
一番悩ましいのは、まだワクチンを接種していない小学生の子供だが、ワクチンを接種、それも3回の接種をしないと効果が期待できないため、実際にワクチンが有効になるのは、今接種を決断しても約3ヶ月後からとなり、今の感染拡大が落ち着き、冬の再拡大に備えて接種をする、ということになる。
また、ワクチンは重症化を防ぐためには有効であるが、感染を防ぐという意味ではそれほど効果のあるものではないということもよく理解したい。
感染を防ぐという効果については、大人(12歳から17歳の未成年含む)がファイザー社のワクチンを接種した場合、接種から3〜4週間後に60%から80%の有効性と言われている。しかし、2022年1月以降(3回目接種以降)、2021年末から流行り出したオミクロン株に感染した友人や家族は全員ワクチン3回接種済み。10代から70代の友人、知人が次々と罹ったが、その全員がワクチンの3回目を接種した後、1、2ヶ月という時期だった。ちょうどワクチンが感染予防に一番有効であるはずの時期に感染は避けられなかった、ということになる。その中の誰も重症化はしなかったが、1週間は陽性が続き、完治するまでに皆10日間はかかっていた。10代の子たちは1日熱が出たら、そのあとはケロッとしている”ほぼ風邪の症状”ということが多かったが、全く無症状という人は筆者の周りにはおらず、何かしらの症状を経験していた。
フランスや日本では5歳から11歳までの子供に対するワクチンの接種も進められているが、現在流行しているオミクロン株に対する効果は、感染予防に12%、重症化予防に48%と、かなり低いようだ。
ちなみに、子供に対するワクチン接種はファイザー社で、接種量が大人の3分の1にあたる、10μg。11歳の子供と12歳の子供では接種する量にかなりの差が出るということになり、有効性を見ると、その接種量が有効性を左右しているようにも見える。
Efficacité vaccinale de 12% contre l’infection et de 48% contre les hospitalisations seulement pour le vaccin Pfizer pour les enfants 5 à 11 ans avec omicron. Source : https://t.co/6HlJh4h23R pic.twitter.com/CLZxTQPtIg
— Isabelle Picard (@isa_picard) March 1, 2022
アメリカでは、先月、2022年6月17日、米国食品医薬品局(FDA)と米国疾病対策センター(CDC)が、モデルナ社とファイザー社によるワクチンの、生後6カ月からの4歳までの子供に対する接種を承認した。
しかし、こちらも専門家の意見は二分しているようで、中には、小さな子供へのコロナワクチン接種に効き目がないばかりか、より重症化させる恐れがあるという報告があり、これは聞き捨てならない。FDAによる6ヶ月から4歳の子供を対象としたファイザーワクチン接種のデータにも記述されている。https://www.fda.gov/media/159195/download
乳幼児に対してファイザー社のワクチンは、生後6カ月から4歳までの子供たちに3回接種され、1回の接種量は大人の10分の1の量にあたる、3μg。モデルナ社のワクチンについては、生後6カ月から5歳までの子どもを対象に2回に分けて接種され、接種量は大人の4分の1にあたる、25μgだそうだ。
7月に入り、イスラエルでもこの年齢層のワクチン接種が承認され、ファイザー社は7月8日、欧州医薬品庁(EMA)にも生後6ヶ月から4歳までの子供に対するワクチン接種の承認を申請した。
子供が感染しても重症化をする可能性は限りなく低いと言われているし、実際に周りで感染した子供達は大した症状もなく、次々に元気を取り戻している。とはいえ、小さい子供であってもコロナに罹り重症化してしまうケースもゼロではない。感染者が増えれば重症患者も出てくるのだから、自分の子供がそうなるかも知れない。
ただ、ワクチンにそれほど感染を防ぐ効果を期待できないならば、未知であるワクチンの副作用というリスクを背負ってまで、子供にワクチンを接種させた方が良いのかどうか・・・。
どちらにしても、今現在の感染拡大対策にはならないが、またコロナが猛威を振るうであろう冬に備え、筆者は悩んでいる。
判断は親に委ねられているが、その責任は私たち親の肩に重くのしかかる。この悩みへの答えは自分自身で出すしかないのだ。(き)