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パリ最新情報「コロナ制限を緩和するフランス、ワクチンパスは厳しく」 Posted on 2022/02/16 Design Stories
フランスの感染状況は悪いながらも下降ラインを辿っており、昨日(15日)の新規感染者は14万2253人。一時期、(1日の新規感染者数が)50万人にも至っていた頃からすると、かなり落ち着いてきている。
そして、本日(2月16日)より、閉鎖されていたディスコテックの営業が再開し、禁止されていた映画館での飲食が可能になり、カフェやバーでの立ち飲みが再び許される。フランスはイギリスやデンマークに続き、段階的に制限の解除を行い始めた。
そして、フランス全てのゾーン(フランスは学校を3つのゾーンに分け、子供たちの2週間のバカンスをずらしている)で2月のスキーバカンスが終わる3月7日より、学校での制限(校庭でマスク着用不要、濃厚接触者となった生徒のオートテスト回数軽減など)も緩和される。
ヴェラン保健相は、このまま感染が落ち着けば、3月中旬には屋内でのマスク着用義務やワクチンパスの必要な場所を減らすなど、大幅な制限緩和が行われることも約束した。
しかし、一方で、2月15日より、ワクチンパスの取得条件は厳しくなった。ワクチン2回接種完了からブースタ接種を受けなければいけない期間が、これまでの7ヶ月から4ヶ月に短縮されたのである。ヴェラン保健相は、「これを受け、400から500万人の国民のワクチンパスが無効となる」と発表し、ブースター接種を促した。
ディスコテックの営業は再開されるが、もちろんワクチンパスは義務。ディスコ協会の会長は、「(君の)おばあちゃんのワクチンパスでは入らせないよ!」と、しっかり身分証明書のチェックも行うと発言した。
現在、フランスはワクチンパスがないとカフェにも行けない。毎週末、政府とワクチンパス反対派との対立は続いているが、政府も断固として譲らない。他に手がないフランスは、ワクチンパスの義務を活用し、ワクチン接種しない選択をした人を間接的にロックダウンさせることで制限を緩和している。(み)