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パリ最新情報「2日よりコロナ規制緩和が始まったフランス、雇用増の明るいニュースも」 Posted on 2022/02/02 Design Stories  

フランスは失業率が高いことでも有名であるが、このたび「雇用数がパリを中心に増加中」との明るいニュースが入ってきた。

INSEE(インセ=フランス国立統計経済研究所)によると、2021年後期の労働市場は前期よりも改善されており、企業の採用意欲は高く雇用が好調だという。これは、コロナ禍中の昨年春には誰も想像できなかったことである。

パリ最新情報「2日よりコロナ規制緩和が始まったフランス、雇用増の明るいニュースも」

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業界別でみると、雇用数が急増しているセクターは以下の3つ。

ひとつは、建設業である。パリ五輪を2024年に控え、イル・ド・フランス(パリ市を中心とする首都圏)では建設業における1万人以上の求人が報告されている。
またオリンピックだけでなく、パリ首都圏の大規模都市再開発計画 「グラン・パリ(Grand Paris)」が着々と進められており、パリの都市環境が生まれ変わり始めていることにも起因する。

建設業界のエコ化もかなり進んでおり、グラン・パリ建築連盟の会長であるフィリップ・セルヴァッリ氏は人員確保のため、2022年に最低賃金の引き上げを計画しているとした。
この建設セクターは2024年までに、予算が1,930億ユーロに達すると予想されている。

そして、医療従事者の求人もコロナ禍を経て大きく増えた。
特に首都圏における看護師の人員不足は深刻で、2月28日までにイル・ド・フランス地域の医療機関で一時的に採用されたスタッフ(CDD)には、6か月勤務で4千ユーロ、9か月で7千ユーロの特別手当が支給されるという。

また、フランスでは65歳以上の割合が2070年には29%に達するとのことで、介護士のシェアもかなり増加している。
2030年までには介護士の労働条件を改善し、9,300人の雇用を計画しているとのこと。
医療では特に看護師、介護士、リハビリ師、理学療法士といった職業の求人数が多い。

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もうひとつ雇用が増えている職業に、シェフがある。
理由には、カフェやレストランの再開で飲食業での需要が増えたことや、若者のインターンシップ雇用が大幅に増えたことが挙げられるという。

ただ、シェフといっても形態はさまざまで、パリにおいてはサービスを伴わない「ダークキッチン」が急増中。
コロナ禍でテイクアウトの需要が急激に増えたことで、キッチンだけを設けたダークキッチンと呼ばれる「配達専門」のレストランが増えているのだ。

そんなテイクアウト専門店での雇用が増える一方、パリの格式高いレストランでは若手シェフの活躍も目立つようになってきた。
「今後10年から15年のあいだで、サービス・雰囲気・味の全てを満喫できる『体験型』レストランのみが存続し、残りのレストラン業界はほぼデジタル化されるだろう」とケータリングの専門家であるGira Conseil社の社長、ベルナルド・ブブル氏が仏紙Le Parisienにおいて述べている。

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パリを含む首都圏では雇用が6%増だったのだが、フランスの地方でそれを大きく上回った場所がある。
それは、大西洋に面したフランス北西のブルターニュ地方である。
コロナ禍で多くの人が生き方を見直した結果、ブルターニュ地方は人気移住先のTOP3に入った。
この地域では、2021年の第4四半期に雇用がなんと30%も増加。
主に輸送、不動産、食品業界のセクターが爆発的に伸びているという。

続くレストランの新規オープン、コンサート・イベントなどの人数制限解除でフランスの主要都市は活気を取り戻している。
2月2日からいよいよコロナの規制緩和が実施され、本格的に経済を回し始めたフランス。いずれにせよ、コロナ禍での雇用増は明るいニュースであった。(オ)

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