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パリ最新情報「ノートルダム大聖堂、2024年4月再開に向けて動き出す!」 Posted on 2021/11/24 Design Stories  

忘れもしない2019年4月15日、ゴシック建築の「至宝」ノートルダム大聖堂が火災で崩れ落ちた。あれから2年7か月、パリでは再開に向けて修繕作業が急ピッチで進んでいる。

ジャン・カステックス仏首相は11月18日金曜日、ノートルダム大聖堂の復興現場を初めて訪れ、作業に励む人々を激励。再開予定日を2024年4月16日と設定し、「確実に間に合うだろう」と前向きな意見を述べた。

パリ最新情報「ノートルダム大聖堂、2024年4月再開に向けて動き出す!」



パリの中心で高くそびえるノートルダム大聖堂は、気が遠くなるほど長い時間、シテ島を見守ってきた。中世から21世紀の現在まで、フランス史の証人として、数々の時代を生きながらえ支えてきたのだ。
世界遺産に登録されているだけでなく、フランス人にとっては心のよりどころ、そして何としてでも守らねばならない「最も」重要な存在なのである。

あの火災を見て、大きなショックを受けたのはもちろんフランス人だけではない。
世界中に激震が走り、人類の歴史的遺産が永遠に失われるかもしれない、という恐怖を味わった。

しかし、人々が動いたのは早かった。
フランスのLVMHグループは救済措置として2億ユーロを、ケリンググループは1億ユーロをすぐさま寄付。
現在、寄付金は総額にして9億150万ユーロ(約1070億円)にも達している。このおかげで予算については全くの問題がないという。

パリ最新情報「ノートルダム大聖堂、2024年4月再開に向けて動き出す!」

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実は「修復作業」が本格的に開始されるのは、この冬から、とのことだ。
それでは3年近くのあいだ何をしていたのか?というと、築数世紀にわたる建物の保全作業である。
火災で焼け焦げた部材4万個を取り除く作業、オルガンの8000本のパイプを取り外す作業、ステンドグラス部分の丁寧な洗浄作業など、骨の折れる仕事が山積みだったのだ。

大聖堂前の広場に関しても、再建に合わせてモダンに生まれ変わるという案がパリ市から出ていたが、近隣住民は「歴史的景観が崩れる」という理由で大反対。
そして、火災により溶け出した鉛による周辺の大気汚染など、安全確保にも時間がかかった。

こうした問題が一段落し、初めて仏首相がノートルダム大聖堂に訪れたのが、先週の11月18日金曜日だった。
ここからは「サヴォワール・フェール」と呼ばれるフランス職人たちの出番となる。

修復の仕事は、各専門の職人グループ(木材、音響、石材、建築など)に分かれている。
例えば、「音響」専門のグループでは、ノートルダムの音環境を科学的に定義して、失われた音の世界を可能な限り再現しようとしている。
つまり、音響学者や考古学者が共に働くことになるというのだ。

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また、火事により完全に崩壊した大聖堂の尖塔については、火災前そのままの姿で復元されることになっている。そこには21世紀の最先端の技術が用いられ、最新の防火技術や耐久技術も組み込まれるという。

通常、ノートルダム級のカテドラル(大聖堂)の建設には、数百年単位の時間が費やされる。ノートルダム大聖堂においても、尖塔部分の大規模な改築工事は1867年以降行われていなかった。
幾度もの改修工事を経てきた大聖堂にとって、部分的な再建工事は実はとても現実的な話であり、前向きにとらえれば、これが絶好の機会だったのかもしれない。

現場監督のモンシニョール・ショーベット氏は「人間の観点からすると、遅いかと思いますが、作業自体は素晴らしい。現場は順調に進んでいます」と、明るい進捗状況を11月19日付の仏紙Le Parisienで語っている。

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ノートルダム大聖堂の再開日時は2024年4月16日。当日は聖堂内で大規模なミサが開催される予定だ。
マクロン大統領をはじめとするフランスは今、ロックダウンを乗り越え、パリ五輪の際に何としてでもその晴れ姿を世界中にお届けしたい、と尽力している。

巷では「完全に元の姿に戻すのは数十年かかるだろう」とも噂されているが、少なくとも、一般客が立ち入れる範囲で修復が完了するのはほぼ間違いない。
まずは安全第一で、以前のような美しい姿が戻ることを期待している。(内)

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