某月某日、行きつけのカフェが数軒あるように、行きつけのスーパーもいくつかあるのだ。
でも、大きい店は品ぞろえはいいが、選ぶのが大変だし、不要なものまでなんでもあって、楽しいけれど、くたびれることもある。
小さな店は小さいだけあって、結構、ニーズをよく心得ている。
狭い店内に必要なものがだいたい全て揃ってるから、そこはすごい。
コロナ禍になって、まとめ買いはしなくなった。娯楽がないので、買い物が唯一の日々の愉しみになり、毎日、コツコツ買って、ぼくは日々を乗り越えてきた。
今日はちょっと集中して仕事をしないとならないので、三日分くらいの食料を買いに、中くらいの大きさのチェーン・スーパーに行くことにした。
ここは中堅のスーパーなのに、肉屋があるので、便利だ。
しかし、やっぱ、フランスのスーパーの肉はやや乾いていることが多いので、よく見て選ぶことにしている。
あと、大きな店で、気を付けないとならないのは、賞味期限切れのものが、たまに、混ざっていること。
この辺は日本のスーパーはしっかりしていると思う。
一応、三日間でどういうものを食べるのか、頭の中でイメージをしてから、店内を物色することにした。
今日は父ちゃん記者による、フランスの典型的スーパーの詳細レポートを楽しんでもらいたい。
(*´σｰ｀)ｴﾍﾍ

まずは、こちらがフランスのスーパーの魚コーナー。
誤解のないように、大手スーパーにはちゃんとした魚屋の入った店もある。
しかし、それはかなり稀なのである。
普通のスーパーだと、だいたい、真空パック商品で売られる。
タラとか白身魚はけっこう、ぶよぶよしていて、日本人的には、手が伸びない。
(´；ω；`)ｳｩｩ
ただ、タコはうまい。
茹蛸なのだけど、切って、ワサビで食べると美味しい。
良く、選んで、美味しいものを探す。
郷に入っては郷に従え、という感じで、ぼくはフランスの食文化を学んできた。

でも、魚はやっぱり、マルシェの魚屋に行くのが一番である。
フランス人の魚好きはみんなマルシェに行く。
ノルマンディやブルターニュ辺りからの直送だから、こればっかりは、くらべものにならない。

で、このスーパーには肉屋さんが入っているのだ。
腕に入れ墨、鼻にピアスみたいなロック青年で、めっちゃいい奴なのである。
仲良しなので、いい肉を売ってくれる。
「それは、お勧めしないよ。こっちのがおいしいよ。半生でも食べられるよ」
とこっそり、教えてくれるのだ。
ぼくは、牛肉のハラミと、羊の肉、鶏肉、羊肉のソーセージ、メルゲーズを買った。

ローストチキンは肉屋の定番だし、フランス人の大好物なので、必ず、新鮮なものがパック詰めされて、店の脇で売られている。

こちらはスペインのチョリソーとか、オリーブのコーナー。
真ん中につるされているのは、ソーシソンという。ま、サラミである。
いろんな味のサラミが売ってる。
ここは珍しくスペイン系のものばかり、・・・。
たぶん、肉屋のどこかに、フランスのサラミがあったはず・・・
スペインの食材はかなり美味しい。
だから、フランス政府はフランス農家を守るために、スペインやイタリアの食材に関税をかける。
スペインに行くと驚くほどに安くてうまい食材が手に入る。

スーパーの八百屋は本当に店によって違う。ここは、葉もの、生野菜がいまいちだけど、果物は結構充実している。
でも、全部を一か所で買いたい時に、スーパーは便利である。

ぼくの大好物のラディ。
ラディッシュである。
ラディッシュに塩バターを塗って食べるフランススタイルがとくに大好き。
ラディバー、というのだけど、白ワインにあうのだ。
やってみて！　
フランスのラディッシュはこういう形が多いけど、日本のような赤丸君もたまにあります。
( ´∀｀ )/

果物コーナーもある。
メロンが、信じられないくらい安い。
味は日本の夕張メロンって言ってもわからないくらいの出来栄え。４００円とか、３００円とか、（　＾ω＾）・・・/

充実しているのはワインコーナー。
左手が赤ワインコーナーで、奥が白ワイン。凄いね。
右側がビール・・・
日本のビールは大人気。よく売り切れている。ウイスキーも！！！
中堅スーパーの凄いところは、高級ワインは、ほぼ、扱ってない・・・。
３０ユーロ以上のワインを見たことがない。
高くて、２０ユーロまで、下は、１ユーロ台からある。
一本、２００円の赤ワイン、とか。
よく売れるのは、３ユーロ前後のもので、なかなか、美味しいですよ。
こういう大型チェーンスーパーは、大量に仕入れるから、どこよりも安く売れるのだ。

ちなみに、シャンパンコーナー。
どこのスーパーにもシャンパンは必ず別格の位置で扱われていて、大体、ドアに鍵がかかっている。ここも、かかってた！！
盗むやつがいるんだね・・・。

( ﾟ∀ﾟ)ｱﾊﾊ八八ﾉヽﾉヽﾉヽﾉ ＼ / ＼/ ＼

で、フランスのスーパーで最近よく見かけるのが、これ。
ナッツとかチョコとかの量り売りである。
ちょっとずつ買えるのでめっちゃ便利なのだ。

下を押すと、ザザっと出てくるので、袋に入れて、自分で測って、値段のついたシールを貼るのだけど、測る前に食べてる人もたまにいる。
あ、それをいうと、果物コーナーの葡萄とか、その辺の奥さんがこっそり千切って口に入れて、味見、みたいな顔で、ふーん、とかいいながら、買わないで、どっかに消えちゃう・・・。
なぜか、あまり、文句は言われない。
みんなやっているからかなぁ・・・
中にはほとんど食べられて半分くらい実の付いてない葡萄もあって・・・。
(´；ω；`)ｳｯ…

牛乳コーナー。
こちらは、何か月も持つ、牛乳のコーナーで、かなりの数がある。
仏語で、ロングコンセルヴァシオン。長期保存用牛乳ということだけど、品数がすごい。
（調べたら、日本にもあった。ロングライフ牛乳というんだね。二か月持つらしい。ぼくの時代にはなかったな）

しかし、この長期保存牛乳・・・
渡仏直後、なんとなく、飲めなかった。
今は、コーヒー用に小さいのを買って、使ってる。

新鮮な牛乳は、こちら・・・。

ジャムコーナーは充実している。
フランス人の朝食に欠かせないのがジャムだ。
いろんな種類のジャムがあるけど、残念ながら、ぼくはジャムがあまり好きじゃないので、ここは基本、素通りしている。
(*´σｰ｀)ｴﾍﾍ

香辛料のコーナーはここのほかにも数か所あって、アジア系香辛料コーナー、中東系とか、わかれている。
さすが、ソースにうるさい国だけのことはある。様々な香辛料がいっぱい・・・。
この写真の棚は、普通の香辛料じゃないか、と思う。
あ、奥がレジだ。人件費削減で、最近は自動レジ化が進んで、レジ係が減った。
スーパーのレジの人は面白い人が多かったので、残念・・・。

これは、パンなんかに塗ったりして食べる、タラマとか、ヨーグルトとキュウリで作られたザジッキとか、ひよこ豆のペーストとか、そういうコーナー。
アラブ系、ユダヤ系の食材コーナーの中にあることが多い。
ハラル系の食材コーナーもこの辺にある。
ぼくはフムス（ひよこ豆のレバノン風ペースト）を買った。
大好物なのである。

卵は、世界どこでも、必需品だから、当然、ここも充実しているのだ。
有機系の卵が人気がある。
でも、賞味期限がめっちゃ長いので、渡仏直後は生では食べられなかった。
最近？　ええと、食べてます。
((´∀｀))ｹﾗｹﾗ

ヨーグルトや乳製品コーナーは日本でいう納豆＆豆腐コーナーみたいな、フランス飯の生命線なので、充実しているのだ。

バターもかなり充実している。
日本ではエシレバターが超高級品として、売られているが、確かに美味しいけど、フランスでは普通のほかのバターと、そんなに変わらない値段・・・。

で、今日、ぼくが見つけたデザートは栗のペースト入りソイヨーグルト。
なんとなく、モンブランを呑むみたいなデザートなので、試しに買ったのだ。
＼(^_^)／

ということで、普通のパリのスーパーをご案内してみたけど、いかがであったかな？　
ぼくは、メキシカン料理（ファリータス）、クスクス、焼肉、タコ刺、などをこの三日間で、食べることにする。とりあえず、今夜はメキシカンの手巻きにしようかな・・・。

つづく。