JINSEI STORIES
GOTOキッチン「母ちゃんの博多風お好み焼き」 Posted on 2021/04/27 辻 仁成 作家 パリ
母さんが作ってくれたお好み焼き、小学校時代のぼくがとにかく大好きだったこの味を今はぼくが息子に作っています。ご飯というより、うちはおやつですかね。
日曜日とかに二人で小腹すいたね、と言うときに仲良くこしらえてます。
なんといっても、ソースと鰹節とマヨネーズなんですよね。
これは本当においしい。
フランスもいま、たこ焼きブームで、どこのたこ焼き屋も繁盛していました。※コロナ以前は。
息子が一度、仲間たちを集めて、お好み焼きパーティを開いたことがあり、みんな大喜びだったのです。
あのお好み焼きソース、フランス人に受けるんですよ。
甘いの好きだから。
で、最近、スーパーなどでも、置いてるところには置いております。
特にアジア食材店では必ず!!! おたふくのお好み焼きソースとかが、笑。
受けるのはあのお好み焼きのソースとマヨネーズのコンビネーションなんだと思うのです。
そこで、今日はぼくの母さんがよく作ってくれた博多風のお好み焼きを、といっても、関西風なんですけど、笑、をご紹介しますね。
うちの母さんのは平べったいんです。
出来るだけ、具を平べったくやる。
あれがぼくにはできないので、ぼくが作るとどうしても関西風になってしまうんですけど、福岡出身の母さんはあれを薄く延ばして綺麗な満月にしてしまいます。挑戦してみてください。
母さんは、生地とキャベツを混ぜる時に水分が出るから、焼く分量ずつ横着しないでちゃんと焼け、と言われておりました。
何で母さんが薄い円形のを好んで作っていたのか聞いたことがあったのですけど、なんでも、すすると豚肉の旨味成分が均一にお好み焼きに染み入るから、だそうで、・・・なるほど、と思ったのだけど、ぼくはやったことないです。笑。
人生の宿題ということで、えへへ。
さて、今日は、難しいのはお好み焼きじゃない、という基本概念で、高尚なものは作りません。
あくまでも、自宅で食べる日常食のお好み焼きをめざします。
まず、鰹だし、長いも(すりおろしたもの)小麦をボールに入れてください。
小麦粉はふるって入れてね。
泡だて器で混ぜまーす。
生地ができたら、これに用意した具を混ぜるのです。
スプーンでざっくりと混ぜてくださいね。
お好み焼きですから、お好みで。
しかし、ざっくりと空気を入れるような感じがよかです。
あたためておいたホットプレートに油をひく。
180度に熱しておいてくださいね。
その上に豚バラを載せましょう。すでにうまそうでしょ?
3,4分焼いて、菜箸とかでそこを確認し、OKであれば大きなへらを使ってひっくり返します。
フライパンに蓋をして、数分、5分くらいかな、蒸し焼きにしてください。
キャベツがしんなりしてきたらOK。
もう一度ひっくり返し、3分程度焼いたら、完成ですね。
お好みソースを塗り、マヨネーズ、青のり、削りカツオをお好みでふりかけて、がっつきます。
ああ。これだ。これが日本の味なんですよね!
二人分の主な材料
・小麦粉 100g
・キャベツ 200g
・青ネギ 適量
・長いも 30g
・鰹だし 200ml
・卵 2個
・サラダ油
・豚バラ肉 150g
・天かす、お好み焼きソース、青のり、削りカツオ、マヨネーズなどはお好みで!