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第六感日記「やはりいる、フランスの田舎の霊とのファーストコンタクト」 Posted on 2021/04/21 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、田舎のアパルトマンで目が覚めた。凄く眠れたのだけど、怖い夢を見た。
実態のないぼんやりとした存在が僕が寝ているベッドを取り囲んでいて、ぼくを見下ろしている、という夢であった。
夢というよりも、ほぼほぼ現実みたいな、もうろうとした状態での認識、みたいな、笑。
この建物に(築120年)住んでる?と思われる霊の人たちがやはり、新参者のぼくにちょっかい、挨拶、様子見にきた。
ぼくは京都でも、パリでも暮らしだした時には必ず、強い土地だと、そこの霊の方々が必ず様子を見に来る。
昔、赤坂に一時期住んだことがあり、その時もすごかったし、京都造形大学で先生やっていた時もかなりすごかった。
武士とかが壁から出てきて、反対側の壁を突き抜けていく。
ぼくはそれをベッドの中から、見て見ないふりして、息をひそめているのだけど、青山墓地のそばのレジデンス型ホテルでは数メートル投げ飛ばされて、十数針縫う経験もしている。これはのちに慢性硬膜下血腫から頭の手術へと繋がる、話しですので、過去記事をご参考ください。えへへ。

第六感日記「やはりいる、フランスの田舎の霊とのファーストコンタクト」

※写真はイメージです。笑。



ぼくは霊界とのアンテナがあるみたいで、ともかく、はじめて根ざす土地ではそこの方々に認められるまでが結構な戦いがあるのだ。
「私は鈍感だから、そういうのぜんぜんわからない」という人が本当に羨ましい。
だから小説が書けるのかもしれない、と最近は納得するようにしている。
物心がついた以降、およそ過去半世紀、ずっとその繰り返しだったから、体質なのだと思う。
今回は、光りに包まれた海沿いの土地だし、歴史的な調査もやってきたので、割と大丈夫だろうと踏んでいたが、やはり、見つかってしまった。



ただ、怖い夢がどういう内容だったかは覚えてない。
昨日、そういえば、チョコレートが食べたいなぁ、と独り言を言った時に、キッチンの棚がすっと開いた。目の前で、おこった。
前回、スーパーで買って、置き忘れていたチョコレートがそこの棚にぽつんと一つあったので、
「あ、教えてくれてありがとう」
と言っておいた。
いるな、と思った瞬間である。ぞぞぞzz。



霊感が強いことで得なのは霊ともすぐ仲良くなるというところだけど、霊と仲良くなると守ってもらえる。
パリのアパルトマン、「水漏れがすごいのになんで引っ越さないんですか」というツイッターのフォロワーさんからの返信があったけど、それはもの凄く気がいい場所だから、そして、結構、いい霊の方々がぼくと息子を守ってくれているから、なのである。
そこで、この田舎の物件、ぼくは方角とかそういうのはぜんぜん気にしないタイプなのだけど、扉を開けた瞬間に、「ここです」というメッセージが下りたので、間違いない、とは思ってきた。
どういう霊がいるか、とかそういうのはその時にはあまり考えない。すべてのことは導かれていることだから、ぼくは直観を信じて行動をする。
半生を振り返ると、違和感があるのに突き進んだものはだいたい後で問題が起きた。今回は頭から納得して、即決でこの物件を買ったので、間違いはないと思う。ただ、霊についてはこれからだ。



で、昨夜、この辺の霊魂の方々が新参者の日本人に会いに来た。
ここから愛されるか愛されないかの、霊界での協議が始まるのだけど、ぼくは愛される自信がある。
(^▽^)/
自分の素直な部分を常に心にもち、廊下で霊とすれ違ったら、笑顔を向けるくらいのゆとりが必要なのだ。
それと、近くにある教会とか、入江とか、気になる高木とか、霊的なエネルギーを感じたら、素直に手を合わせておくのもいい。
「ぼくは日本人です。あなたたちの土地でこれから生きることを決めました。歌も歌います。ぼくは恐れません。あなたたちの土地を荒らすこともしません。どうか、仲良くしてやってください。今後ともよろしくお願いいたします」
今朝、起きた時に、ぼくは光りのほうを見ながら唱えておいた。
この土地との霊的エネルギーの交換に、あと、数日はかかるとは思う。
でも、多分、ぼくは許可されるだろう。
許可されると、ここの土地がぼくを守ってくれることになる。
あなたもその土地に守られているのです。先祖や故郷の海や山を大事にね。

第六感日記「やはりいる、フランスの田舎の霊とのファーストコンタクト」



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