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リサイクル日記「疲れた時の心強い助っ人、炊飯器にほんと、救われる日々」 Posted on 2022/10/25 辻 仁成 作家 パリ

家事は待ったなしなので、やっぱりおなかをすかせた子供はどんなに体調悪くてもごはんを食べさせないとならない。
もちろん、スーパーにいけば近頃はフランスでも和風弁当が手に入るのだけど、買い物にも行けない時に便利なのが炊飯器料理なのだ。
少し前に炊飯器を使って作る海南ライスをここで紹介したことがあるけれど、結構、好評だった。
でも、海南ライスじゃなくても、炊飯器は無限に応用が利くので、そのバラエティを楽しんでもらいたい。
ようはなんでもいいのだ。材料にあわせて炊飯器さんは頑張ってくれる。




炊飯器は、いろいろな料理に応用が利く。
普通にお米を研ぎ、水も普通に入れる。これはだいたいどの炊飯器料理も一緒である。
そこに海南ライスだったら、鶏肉と味付けに必要なスパイスとか調味料や出しを入れるのだけど、これが鶏肉でも、魚でも、豚肉でも(豚の場合は火が入りやすいサイズであること、また脂身が重要になるのでフィレは難しい)、出来上がりを想像しながら放り込んでみると、意外にうまいものが出来たりする。ようは肉や魚がいい出しをだす。
炊飯器は天才なのだ。
ぼくはだいたい、酒、昆布茶、和だし、洋風だし、塩コショウ、塩こぶ、生唐辛子、スパイスはものによるけどカレー粉とか、クミン、ウコン、四川胡椒、あと、ちょっと東南アジア風にしたいならナンプラー、和風にしたければだし醤油とか、調味料類を具材にあわせて選んでみると面白い効果が出る。ぼくがよく使うのは、塩こぶと昆布茶で、これで十分だし感が出せる。




で、前回、体調が悪かった時に作って息子にたいへん好評だったのが、鮭で作る海南ライスだ。
もしも、まだ今夜の献立決まってないようだったら、やってはいかがであろう?  
以下の材料があるか、冷蔵庫をチェック!




【材料】米2合、鮭2切れ、酒大さじ1、鶏ガラだし小さじ1、生姜ひとかけ(多くても良い)、にんにくすり下ろし小さじ1、塩小さじ半、ナンプラー小さじ1、ネギの青い部分(あれば)、塩胡椒…。
では、一緒に作ってみよう。

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【レシピ】
シンガポール風、サーモンライス。
サーモンに塩とお酒(分量外)をかけて10分ほど下味をつけておく。これは大事!
炊飯器に米2合をセットし、調味料を加え、ねぎ、生姜、胡椒をふりかけ、水を1合半よりちょっと上くらいに合わせる。
最後にサーモンを加え、普通に炊く。
炊き上がったら、ざっくりと全体を混ぜ、盛り付ける。

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サーモンを一度取り出し、ご飯をよく混ぜ、ご飯の上にサーモンを載せても良い。サーモンの脂がご飯と混ざって、美味である。
サラダと一緒に、いつもと一味違ったワンプレートランチ(ディナー)はいかがであろうか。
サーモンにはウイキョウのサラダがよく合うので添えてみた。
ウイキョウをスライサーでスライスし、塩でもみ、水分を捨ててレモンとオリーブオイルで味付けてみた。
【たれのレシピ】
オイスターソース大さじ1、醤油大さじ1、砂糖小さじ1、酢、またはレモン汁大さじ1、ねぎ、しょうがのみじん切り小さじ1くらいを混ぜたもの。
市販のスイートチリソースもよく合うよ。

さて、サーモンは元気が出るので、これで辛い日々を乗り越えていこう。

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