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ロンドン最新情報「大感染が続く英国で、子供たちの感染への様々な見解から学ぶ」 Posted on 2021/01/04 Design Stories  

イギリスでは、1月3日まで6日連続で5万人を超えるコロナウイルス新規感染者が記録された。
4日には小学校の新学期が始まるが、感染者が多く変異型ウイルスが拡大しているイングランド南東部を中心に2週間冬休みが延期される。
年末の政府決定でロンドン市内の22の区で予定されていた休校措置は、対象外とされた地元の区からの反発を受けて、ロンドン市内全域に拡大された。
イングランドの複数の教員組合は、域内全ての小学校の休校やリモート学習への移行を政府に求めている。
さらに、教員に「出勤しないように」と呼びかけている組合もある。

ロンドン最新情報「大感染が続く英国で、子供たちの感染への様々な見解から学ぶ」



一方で、かねてから休校は最低限に抑えるべきだとの見解を示している王立小児科小児保健学会(RCPCH)は3日、ロンドン市内の病院に勤務する複数の小児科医のコメントを発表した。
ロンドンのエヴェリーナ小児科病院のロニー・チェン医師によれば「病院はコロナウイルス患者であふれているが、子どもたちの間にはそのような傾向は見られないことが、ロンドン市内の小児科医の間ではっきり確認されている」。
セントメアリー病院のリズ・ウイッテイカー医師は「検査結果が陽性の子どもの数は多いが、ありがたいことに重症化の例は少なく、ロンドンの感染状況を見れば想定の範囲内だ。私は引き続き自分の老いた親戚について心配しているが、子どもについては心配していない」と語っている。
 

ロンドン最新情報「大感染が続く英国で、子供たちの感染への様々な見解から学ぶ」



また、政府顧問を務めるウォーリック大学疫学教授のマイク・ティルデスリー博士はB B Cニュースの取材に対して「中学生・高校生の間で感染が広がっているが、学校の環境において感染が起きていることを示す強い証拠はない」と話した。 
イングランド教育監査局(OFSTED)のアマンダ・スピールマン監査長官は3日付「サンデー・テレグラフ」紙に寄稿し、「ワクチン接種プログラムが効果を出して感染が収まるのを待つ間、子どもたちの人生を一時停止させるわけにはいかない」と述べ、「学校が感染対策のうえでは最後に閉鎖され、最初に開かれるべき場所という合意が広まっているのを歓迎する」とした。



ボリス・ジョンソン首相は3日、BBCの報道番組に出演し、現状の規制で感染が抑えられない場合はイングランドでの行動制限が強化される可能性があると警告した。
一方で、4日から小学校の新学期が始まるのを受けて、休校措置が取られていない地域では保護者が子どもを登校させるべきだと述べた。
さらに、「今後3カ月の間に数百万人の人がワクチン摂取を受けられるだろう」と期待を示した。

4日には、オックスフォード大学と製薬会社アストラゼネカとの共同開発によるワクチンの接種がイギリス国内で開始される。
すでに接種が始まっているファイザー社のワクチンに比べて超低温保管の必要がない利点があり、接種を効率的に進め、感染率を抑えることへの期待が高まっている。

追記、日本で変異型は子どもに対しても感染力が強いと報道されている。その後、実際の医療現場では子どもの感染率上昇や重症化が見られない、という情報もある。ただし、軽症や無症状の子どもがウイルスを媒介する恐れは十分にある。また、ワクチン接種は高齢者や持病のある人が優先で、子どもへの接種の見通しは立っていない。このため、今後もさらなる警戒が必要だ。(清)

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