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パリ最新情報「ついにギャラリー・ラファイエット、再始動!」 Posted on 2020/12/02 Design Stories
11月28日、約1ヶ月の沈黙を経て、ギャラリー・ラファイエット パリ本館が再オープンした。
ヨーロッパを襲ったコロナ第二波の影響は、世界のモード最先端をリードしてきたパリの大手デパートにも及んだ。
11月頭に政府より発表された2回目のロックダウン宣言を受けて、ギャラリー・ラファイエットを始めとするパリの多くのデパートが、シャッターを下ろした。
そして、11月28日、規制緩和により条件付きで商業施設の再開が許可され、再開を心待ちにしていた客がギャラリー・ラファイエットに押し寄せた。
パリ本館には開店前から長蛇の列、入場すると入口ではスタッフが列になって拍手で顧客を出迎え、再開の喜びを分かち合った。
しかし、両手放しで再開とはならない。コロナの感染をこれ以上拡大させないため、一度に入場できるのは4800人まで、という制限付き。
入口天井には自動的に人数をカウントすることができる最新のカメラが設置され、客の出入りを管理している。
大きな店舗とは言え4800人も入ればソーシャルディスタンスを保つのは難しい。デパート側も職員総動員で、対応に追われた。
それでも久しぶりの接客やショッピングが楽しくて仕方がないという店員たち、笑顔が溢れている。待ち構えていた客ちも、陳列される服を触ったり、試着したり、長い制限下の生活から解放された購買の喜びを噛みしめしていた。
一方で、コロナ禍の中、混雑する場所へ押し寄せるのは浅はか過ぎるという声もある。
だが、店舗に足を運んでいる人みんながみんな、ただ浮かれているわけではないようだ。これから始まる厳しい冬への備え、コロナ第三波の脅威がいつ襲って来てもおかしくない今だからこその備え。
そうなる前に買い物を済ませておきたいと考えの人も多い。洗剤やタオルと違って、洋服は自分自身が身につけるものだから、やはり実際に試着してから買いたいという人もいる。私は、すぐに靴のサイズが変わるこどもたちのために、今のサイズと次のサイズをまとめ買いしておこう、と思って出かけた。
もちろん、近づく、クリスマス、せめて、愛する家族に何か素敵なプレゼントを贈りたいと思って集まってきた人もいる。
ともかく、パリを代表するデパート、ギャラリーラファイエットの門が再び開いた。いつ再び閉ざされるか分からないコロナ禍のパリだが、一時期、人々の顔に明るい兆しが戻っている。何より、店員さんの笑顔が素敵であった。
そして、多くの来場者がショッピングだけでなく、ギャラリー・ラファイエット名物“クリスマスの魔法”巨大ツリーの前で足を止めた。
暗いニュースばかりが飛び交った2020年、幻想的なツリーの景色は、いつも以上に美しく映り、人々の心を癒していた。(山)