JINSEI STORIES
GOTOキッチン「ノルマンディのおっかさんの味風サーモンのパッタ」 Posted on 2020/08/17 辻 仁成 作家 パリ
辻家の定番中の定番「ノルマンディ風サーモンパスタ」を今日は御指南したいと思いまする。
ノルマンディという土地は生クリームソースをよくつかいます。
要は、日本でいうところの、クリームスパゲッティなんです。
ちょっと北に位置する地方だけにクリームの温もりをママたちが料理に多用して、家族を愛で温めたわけですね。
ぼくはノルマンディっぽいお母さん好きです。父ちゃんですけど、そういう父ちゃん目指したいので、よく、息子に作ってやっております。
サーモンは最近、日本でも手に入りますね。鮭でもぜんぜん大丈夫です。なんなら、マスでも、きっとできると思うのですけど、サーモンでいきましょう、サーモンは脂がのっていて、甘味があり、美味しいですね。
材料ですが、3~4人分です。サーモン250g、玉ねぎ1個、味噌大さじ1、砂糖小さじ1、白ワイン大さじ2、マヨネーズ小さじ1、生クリーム100ml、塩こしょう、オリーブオイル適宜、スパゲットーニ300g、パセリ適宜、こんなところかな。味噌が、結構ポイントになります。
アルミホイルを大きくカットし、その真ん中に、サーモンの皮を下にして置き、ちょっと船のような形にアルミホイルを整形します。要はこれで包むわけです。そしたらそこに、ソース(味噌、砂糖、白ワイン、マヨネーズを混ぜて作った)をかけ、アルミホイルの船を閉じて、アルミホイルのでっかい餃子にします。包み焼をする要領ですね。
予め、220度に熱しておいたオーブンで15分焼きます。サーモンを焼いている間に、フライパンにオリーブオイルと潰して粗めに切ったにんにくを入れて香りが移るまで弱火で熱し、香ってきたら、玉ねぎの細切りを加えて炒めます。
玉ねぎをよく炒め、透明でしんなりしてきたらオーブンからサーモンを出し、ソースも一緒にフライパンに移す。皮を取ってサーモンをほぐし、生クリームを加えて少し温めたら(ふつふつ沸騰させない)火を止めておきます。
スパゲットーニ300g(リングイネやスパゲッティーニでもいいですが、最近、辻家ではこのスパゲットーニにハマってます。イタリアのパスタブランド『Barilla(バリラ)』が美味いですよ。ようは太麺です)が茹で上がったらサーモンソースの中に移し、弱火で温めながらソースをよく絡めたら完成となります。
刻んだパセリをのせて、ついでにレモンもちょっと絞って、召し上がれ。これがノルマンディのおっかさんの味です。レモンと生クリームとサーモン、鉄板です。ボナペティート!