JINSEI STORIES

退屈日記「ちょっと体調が悪くなり、ドクター息子の診察受ける」 Posted on 2020/03/19   

某月某日、実は、昨日、不意に疲れが酷くなり、何か息苦しく、いつもと違う。寝る前に晩酌もせず寝ようとしていたら、その異変に気が付いた息子君に呼び止められ、
「パパ、どうしたの? もう寝るの? ワイン飲まないんだ。珍しいじゃん」
と言われた。
「なんかね、だるいし、もわもわするんだよ。もしかして、コロナかな」
と、心配を口にした。息子君、ちょっと真剣な顔になり、じっとぼくの顔を見つめ、
「どこが変なのかもう少し詳しく言ってみて」
と言った。
「なんか、背中とか胸の下が息苦しい感じ」
「咳は?」
「咳は出ないけど、どこかわからないけど、肋骨とか肩甲骨のあたりがおかしいんだよ」
「だるいのはどういう風にだるいの?」
「全体的に、疲れ切ってる感じ」
「熱は?」
「ないと思う」
「パパ、原因が分かったよ」
驚き、先生、それはなんですか、と訊いたら、
「今日、頑張ってヨガやったでしょ? 今までなんにも運動しない人が、急にあれだけ運動したら筋肉痛にもなるね。ぼくの横で調子こいてズンバも踊ってたじゃない。単なる筋肉痛だよ。でも、安心して、間違いない。パパは人一倍心配性だから」
と、笑い出した。
「あ、たしかに。こういう時、人間って悪い方に悪い方に考えちゃうね」
「でも、半日で筋肉痛が出るということは若い証拠じゃん。背中にモーラステープ貼ってあげるから、早く寝な」
と言って、肩甲骨の周りにテーピングしたら、お大事に、と言い残して笑いながら自室に消えた息子。それでも心配しながら寝たところ、今朝、起きたら、筋肉痛も消え、身体も元気、胸も背中もすっきりぽん。ということで、今日も朝からヨガをやっている。何事も急激にやらないで、コツコツ続けるのがいいかもしれないですね。えへへ。

退屈日記「ちょっと体調が悪くなり、ドクター息子の診察受ける」



昨日のフランス国営放送で、有名な精神科医がこのようなことを言っていた。
「全世界がこの未知のウイルスに苦しめられている。みんな今は必至で生きるために緊張し、頑張っている。でも、気を付けなければいけないいのは、感染拡大が落ち着きはじめ、再び日常が戻って来た時だ。その時、PTSD(心的外傷後ストレス障害)のようなことが起こる人も出てきます。私はそこを心配しています」

外出制限がフランス全土ではじまって三日目に入った。パリは快晴だが、外に出ることのできない人々の心の状態が確かにちょっと心配ではある。子供たちはどうだろう? いつも会社でバリバリと働いているお母さんやお父さんたちは今何を思っているだろう。レストランやカフェなど店舗をしめざるをえない個人事業主の皆さんはどうだろう? このコロナの外出制限が二週間で終わるかどうか分からない。ぼくは個人的に、さらに一、二週間の延期はあり得ると思っている。その後、全土の隔離が功を奏したとして、次に問題なのは、人々の心の変化だ。このような未曽有の不安を強いられた人々の心を癒す作業が必要になる。

日本の皆さんも家から出ない人が増えていると思うので、できるだけ今から、晴れた日は明るい光りを見つめて、優しい音楽を聴いて、自分の身体の波動に心を傾けて整え、この大変な時期を無理せず、ある意味気楽に笑顔とユーモアで乗り切ってもらいたい。ぼくもいきなりハードな運動をしないよう、心がけていきます。

「気になること、追記」

アメリカの感染者数の増大、心配していたけど、もはや大変どころじゃなくなりつつある。フランスやドイツの増加率を超えはじめた。アメリカがイタリアのようになるのはもはや時間の問題か。トランプ政権にどういう手があるのだろう。このペースだと四月の終わりにはパンデミックの中心は北米大陸に移っているかもしれない。



自分流×帝京大学