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パリ最新情報「コロナ情報にフランスもパニック」 Posted on 2020/02/09 Design Stories
昨日、フランスでコロナウイルスに感染していた6人が近々退院し、しかも武漢から帰還したフランス人260人全員がコロナウイルス陰性であったという、フランスにとってポジティブな状況を伝えたばかりだが、昨日(2月8日)、新たにフランス南東部のオート・サヴォワのスキー場でコロナウイルス感染者が、5人出た。
感染者全員がイギリス人で、仲間の1人が1月20日から23日にかけシンガポールでの国際会議に参加しており、そこでウイルスに感染したとされている。感染が確認された5人以外にあと6人が同じシャレー(山小屋タイプの宿泊施設)に滞在していたようで、感染者と感染者に接触した全11人が現在入院している。グループの中にはフランス在住家族もいたようで、感染者の1人が9歳の男の子であることも分かっており、その子はその地域の学校に通っていたらしく、彼が発症するまでに通った学校2校が来週一週間閉鎖されることになった。
パリの学校は、ちょうど2月8日の土曜日からバカンスに入ったばかり。2月は「スキー休み」とも言われており、多くの子供たちが山岳地帯へスキーをしにいく時期でもある。そのタイミングで、スキー場での新型肺炎感染者の出現はフランス全土をざわつかせている。
パニックといえば、武漢からの帰還者が隔離されているカリー・ル・ルエの住民たちもパニックになっているというニュースがあった。どうやら帰還者が自分たちの地域にて隔離されるということを住人に知らされたのが直前だったようで、南仏の長閑な海辺の町の住人たちは、「どうしてここで隔離されるわけ? どこかが受け入れなければならないのはわかるけど・・・」と不安を露わにした。かなりしっかり管理はされているようなので、心配はないとは思うものの、実態がつかめないこのコロナウイルスに関して、色々な場所でさまざまな影響がではじめている。
今日のフランスで流れたニュースの締めくくりは、その影響についてだった。中国の工場が閉鎖しているため、電化製品や携帯電話など中国製の製品がフランスに入ってこない。自動車産業や航空産業も部品が入ってこないとあって、フランス全土の工場がストップし始めている。現在、世界に出回る工業製品のうち30%が中国製であり、テレビ液晶については50%、携帯電話は70%と中国製品が占める割合が高い。たとえ” Made in France ”のものでも、その部品は中国製であることがほとんど。中国が動かなければ、世界がストップしてしまうということが証明された。どの分野も3月くらいまではストックがあるようだが、中国の工場閉鎖がこのまま続くと、フランスの経済に、ましてや世界経済に与える影響は大きそうだ。