PANORAMA STORIES
オーストラリアの森林火災、緊急アンケート Posted on 2020/01/10 Design Stories
今年はもうすぐイギリスのブレグジットがあり、イランとアメリカは憎しみあっているし、香港は民主化のデモの出口が見えないし、パリは労働者のデモが2か月目に突入したし、カルロス・ゴーン氏は日本批判に命をかけているし、なんだか複雑なスタートを切ったこの我らが地球ですが、DS編集部がここのところ心配しているのは地球の温暖化が巻き起こしている世界各地の異常気象です。去年、日本を襲った巨大台風が今年も押し寄せたらいったいどうなるのか、アメリカ大陸へ襲来したハリケーンも年々巨大化しており、政治的問題よりも、長い目でみて深刻な問題になっているのだけど、なのにメディアがあまりに扱ってくれてないことにちょっと気をもんでいるのです。そして、今、私たちが一番心配しているのは、南半球のオーストラリアが大規模な火災で燃えていることかもしれません。オーストラリア在住のデザインストーリーズライターや読者の方々に緊急アンケートをとりました。
質問; 率直に、今の状況をお知らせください、そして、あなたはどう思いますか?
まずは、村上ネハンさん、いつも四コマ漫画を描いてくださっているメルボルン在住の漫画家さんです。
”メルボルンの中心地は煙害で子供や喘息の人はなるべく外出を控えているようです。都市部では直接の火事の被害は無いものの、ニュースで黒焦げの動物の映像が流れる度に胸が痛みます”
同じくメルボルン在住の、デザインストーリーズの情報収集を手伝ってくださっている真島マチネさん。在オーストラリア歴、15年です。
”コアラやカンガルーはじめ凄い数の野生動物が犠牲になり もちろん人間も民家も、想像をこえる事態なんです。映像見るとほんとうにゾッとします。メルボルン市内も煙が風でやって来て、家の中もスモーキーな状態が続いているんです。ほんとうに臭くなりました。500万ヘクタールという火事の規模を地図でたとえるならば、ヨーロッパの大半を囲むほどの規模です。本当に心配です。上空からの消火だけでは間に合わないのがアマチュアにもわかる。大雨でも降ってくれるといいのですが。毎日、祈っています”
オーストラリア西海岸に住んでいるライターの佐藤かなめさんから。
”我が家の周りは今のところ大丈夫なのですが、オーストラリアのトップニュースは昨年末から連日ブッシュファイヤが続いています。現在、山火事が多く発生しているのはオーストラリアの東側です”
そして、オーストラリアを旅行中の佐伯幸太郎さんからは、
”もうすぐ全豪オープンテニスがはじまりますが、テニスプレイヤーたちが次々と、エースやダブルフォールトを取る度に$100から$200を寄付するという発表をしています。1試合で20エース取って$4000寄付した選手もいますよ。1月15日には森林火災のチャリティーマッチが行われることも決まりました。ゴーンさんの宙に浮いた保釈金15億を寄付金にあててほしいくらいですね”
というメッセージを頂きました。
MyFireWatchで72時間以内に燃えている地域を見てみると、今もオーストラリアの東側は広範囲で火災が続いています。ショックなのは、なぜか、この火災の原因のひとつは”放火”だということ。全く意味がわからりません。愚かな人間たちの無知で恥知らずな行動のせいで5億匹もの野生動物、コアラにおいては今日のニュースで数万匹以上もが犠牲になったか、とされており、しかも絶滅の危機に直面しているのです。このことは決して無視できない問題だと思います。そこに目を向けるだけでもいいのでDSでも引き続き、情報を収集したいと思います。
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